キュレーターの能見です。
私は選手を引退したのちに、キックボクシングコンサルタントを中心にトレーナーとキックボクシングライター、レフリーというキックボクシングのことならなんでも挑戦してきました。
その中で今回はレフリーについて書いてみようと思います。
そもそも自分がレフリーになったのは、トレーナーで生計を立てていて7、8年続けていた時に頸椎を壊してしまい、いつトレーナーができなくなるかわからないからというものでした。
トレーナーをやめてもキックボクシングと携わっていたいと思い、知人のレフリー長にお願いをし勉強をさせていただきました。
さてそれではどうやってレフリーになったかを書いていきたいと思います。
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基本的には所属するレフリー団体の試験を受けて資格を取ることでレフリーになれます。
ちなみにレフリーとジャッジはセットです。
正直にあまり募集を見かけませんが、各団体にお問い合わせをすれば日程など教えていただける場合もあると思います。
また場合によっては30歳以上の男性等の規定がある場合もあります。
試験は二日間研修を受けて三日目に試験でした。
私が受けた試験は筆記及びスパーリングを裁く実技でした。
2日研修受ければいいの?簡単じゃん!っと思うかもしれませんが、私はレフリーの経験もなかったのでそこに行くまでに月に2回の1年間勉強会に参加し、実際の大会のアマチュアレフリーも務めて更に缶詰で二日間の研修でした。
当たり前ではありますが、どちらも平等な目で見れることです。
どちらかの選手が知り合いであろうが、どちらかの選手が教え子であろうが絶対に平等です。
レフリーで言えば普段から動きの確認をして絶対的に試合を運べること。
選手にぶつかってしまったり、ダウンカウントの1秒が遅れていては絶対にダメですね。
試合が面白いも、クリーンで終わるのもレフリーの裁量次第だと思います。
ジャッジに関しては採点の基準を明確にし、仮にどうしてその採点をつけかといつ問われても答えられるようにする準備が必要ですね。ルールを熟知していなければ絶対に不可能です。
あとは普段から沢山試合を見て眼を養うことが必要だと思います。
沢山打たれていてもそれがクリーンヒットなのか、そうでないのか。
ダメージがあるのかないのか。
その辺りを明確に判断できなければジャッジは務まりません。
私の中で今回の記事を書くにあたってこれだけは伝えたいというものがあります。
それはレフリーの一番大切なお仕事です。
私は自分のレフリーの師匠から一つのことを絶対に大切にするようにと教えられました。
それはレフリーの一番の仕事は”弱い方の選手を守ること”です。
ダウンをしてふらふらなのに立ち上がったからといって続行してしまうレフリー。
ラッシュを受けて立ったまま意識がないのになかなか止めないレフリー。
状況は多々あると思いますが、最初から危険なことをする競技です。
選手という光は一瞬です。選手という道を引退しても、その後に影響するダメージを残さないのがレフリーの大事なお仕事なのです。
現在キック界は判定の粗悪や、レフリーのミスなので問題になっていることが多々あります。
業界の底上げにはここが一番の必須ポイントになります。
自分が一番に気を引き締めて取り組んでいけたらと思います。
今回のお付合い誠にありがとうございました。