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キックボクシングの階級ってどうなってるの?なんで減量をするの?

このページの総論

  • 階級を覚えられる
  • 何故減量するのか理解できる
  • 正しい階級の大切さを知ることができる
  • キックボクシングは体重競技

キュレーターの能見です。

キックボクシングの試合は体重別で行われます。

体重が違えば攻撃力や打たれ強さも全く異なるので、かなり細かく設定されています。

相撲のように誰とでも戦うということも、柔道のように10kg単位ということもありません。

試合をする体重のくくりを階級と呼びます。

極力お互いが同じサイズでフェアに戦えるようにこの階級というものが設定されています。

今日はこの階級について少し書いてみようと思います!

階級について

基本的は階級は下記の通りです。

ヘビー級 72.57 kg 以上 160 ポンド以上
ミドル級 72.57 kg 以下 160~154ポンド
スーパーウェルター級 69.85 kg 以下 154~147ポンド
ウェルター級 66.68 kg 以下 147~140ポンド
スーパーライト級 63.50 kg 以下 140~135ポンド
ライト級 61.23 kg 以下 135~130ポンド
スーパーフェザー級 58.97 kg 以下 130~126ポンド
フェザー級 57.15 kg 以下 126~122ポンド
スーパーバンタム級 55.34 kg 以下 122~118ポンド
バンタム級 53.52 kg 以下 118~115ポンド
スーパーフライ級 52.16 kg 以下 115~112ポンド
フライ級 50.80 kg 以下 112~108ポンド

 

基本的には上記のような感じになります。

フライ級に満たない選手の為にミニフライという階級があったり、ヘビー級の中にも更に細く規定される階級がある場合もあります。

スーパーミドル級や、クルーザー級のヘビー級以下の階級や、100Kg以上のスパーヘビー級なども存在します。

そして試合前の軽量の時にこの体重でなければならないというものですね。

もちろんオーバーをすればかなりのペナルティがあります。

減点からスタートだったり、グローブのサイズに違いが出たり、ファイトマネー没収など。

酷い場合は2度と参加できないような場合もあると思います。

 

ちなみに私は普段63~64kgあり、スーパーバンタム級かバンタム級で試合をしていました。

最低でも9キロくらいの減量はしていたのでかなり辛かったです。

何故減量するの?

これは色々な理由があると言われています。

筋肥大して大っきくなった筋肉までしぼめても減量する意味があるのか?

 

私の解釈では一番は減量をすることで相手より筋断面積が増えるから。

つまり筋肉が張り付いている面積が多くなって戦う時にとても優位に立てるからです。

骨格自体の差も出てくるので基本的には落としたほうが優位になります。

 

また極限の減量をすることで恨みもない、その日初めて出会う相手を思い切り殴る蹴るという方もいらっしゃいますよね。

これについては賛否両論だと思いますが、本人のモチベーションになるのであればそれが一番ではないでしょうか。

 

もちろん脂肪がつきすぎていたら動きにくいからというのもありますよ。

ただ、なんでも落とせば良いわけではありません。

落としすぎてパワーダウンやスタミナがダウンということもあります。

適正・適切という言葉が最も大切な部分ですね。

適正階級を見つけよう

本当に試合をしたいという方はご自身の適正体重を見つけてください。

基本的には通常体重の1割くらいを落としたところが適正だと言われています。

落としすぎてパフォーマンスを発揮できないということも多々ありますので、適正という言葉が大切です。

パフォーマンスを発揮できてなるべく自身の骨格や筋断面積が多くなる階級をセレクトするのが大切です。

 

また毎日の練習で筋肉はちょっとずつ大きくなるのでずっと同じ階級というのはかなり至難です。

トレーナーと相談をしてきちんと階級を見極めることが大切ですね。

体重オーバーしたらどうなるの?

プロの試合の場合基本的に試合の24時間前くらいにお互いが取り決めた契約体重のチェック(計量)があります。

そこで体重をクリアしていれば、試合になります。

ちなみにこの計量の後はいくらのみ食べして体重を戻しても問題ありません。(以後変わってくる可能性もあると思います。)

もしも、この規定の体重を超えられなかった場合、基本的には試合をすることはできません。

ただお客様もチケットを買って試合をたのしみにしてくださっている場合が多いので、その為の措置として対戦相手が承諾した場合オーバーが2キロ以内なら、グローブのサイズを分けるグローブハンデ。

それから最初から1ポイント減点でのスタート。更にはファイトマネー没収等の条件で試合が行われる場合もあります。

もちろんこの条件で行われても、勝っても喜べたものではありませんよね。

格闘家としての信頼も失い、所属ジムへの迷惑も被る形になります。

体重オーバーで負けが確定したまま試合をすることもあります。

規定の体重をクリアすることは選手として最低限のマナーなのです。

 

動画でも解説しました!

文字が苦手な方の為に動画でも解説しました。

ここには書いてないことも解説していますのでよろしければ一度見てくださいね!

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あとがき

よく聞く2階級制覇や3階級制覇という言葉は、2つ以上の階級でチャンピオンになったことを表しています。

他の競技に比べボクシングやキックボクシングはこの階級が細かく設定されているので、かなりフェアな競技と呼べるのではないでしょうか?

 

練習よりも過酷な減量。

一番の敵は己というのもこれが一つの大きな要因ではないのでしょうか。

自分ができる限りの努力と我慢を重ねて勝ちに近づいて行く。

そんな競技だからこそ私はキックやムエタイが好きです。

 

いつもご愛読ありがとうございます!


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プロムエタイ選手として日本とタイで試合を重ね、現在は格闘技のトレーナーをしながら業界初の格闘技コンサルタントとして活躍中。 NO KICK NO LIFEやLumpineeBoxingStadium of Japan認定レフリーとしても活躍。 女性の為のキックボクシングプログラム・Beauty Kick Projectディレクター。 特技はWEB制作で、趣味はカフェ巡り。
Hiroaki Nomi

プロムエタイ選手として日本とタイで試合を重ね、現在は格闘技のトレーナーをしながら業界初の格闘技コンサルタントとして活躍中。 NO KICK NO LIFEやLumpineeBoxingStadium of Japan認定レフリーとしても活躍。 女性の為のキックボクシングプログラム・Beauty Kick Projectディレクター。 特技はWEB制作で、趣味はカフェ巡り。

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