目次
このページの総論
・パーリングは、相手のジャブやストレートを手のひらで軽くそらす防御です
・相手の左パンチは自分の右手、右パンチは自分の左手で、外側から払います
・コツは「小さく払って、すぐ構えに戻す」ことです
・キックボクシングは蹴りもあるので、手が下がりすぎていないかを必ず確認しましょう
まえがき
こんにちは!Kick Timesキュレーターの能見です。
「パーリングのやり方を調べたけれど、文章だけだとイメージしにくい」「練習してみても、相手のパンチに手が間に合わない」。そんなお悩みはありませんか。
初心者のうちは、パンチが飛んでくると体が固まってしまいます。パーリングは、その怖さを和らげてくれる防御です。コツをつかめば、やみくもに下がらずに済むようになります。
この記事では、パーリングの基本のやり方を順番に説明します。そのうえで、キックボクシングならではの注意点と、一人でも二人でもできる練習の進め方をお伝えします。
東京・麹町でキックボクシングを始めたい方へ
完全マンツーマンの「Personal Kick Studio N」で、体験レッスン(50分)を受けられます。麹町駅1番出口すぐ・手ぶらでOKです。
体験レッスンを見てみるパーリングとは?どんなパンチに使う防御なのか
パーリングは、相手のパンチを手のひらで払ったり弾いたりして、軌道をずらす防御です。英語では parrying と言います。「パリング」「パーリー」と呼ぶこともあります。
使う相手は、ジャブやストレートのように直線で来るパンチです。フックやアッパーにはあまり向きません。
真っすぐなパンチは、横からのわずかな力で軌道が変わります。ほんの少し横から触るだけで、パンチの軌道が変わります。強く叩く必要はありません。
パーリングは、パンチを「止める」技ではなく、「そらす」技です。
腕でがっちり受けるブロックと違い、払ったあとの構えが崩れにくいのが長所です。そのため、すぐ反撃につなげやすくなります。
パーリングはパンチ用の防御なので、キックボクシングではパンチを受ける場面で使います。蹴りへの対処は別に覚える必要があります。この点は後半で詳しく説明します。
基本のやり方:ジャブとストレートを払ってみよう
まず構えを整えます。足は肩幅くらいに開き、膝を軽く曲げます。力を抜いて、重心は少し前に置きます。
手の動かし方の流れは、次のとおりです。
・構えを崩さず、顔の前に手を置いておく
・パンチが来たら、手のひらを相手の拳の外側に当てにいく
・外から内へ、軽くはじくように払う
・払ったらすぐ、元の位置に手を戻す
どちらの手で払うかが、いちばん迷うところです。基本は、相手の左手のパンチは右手で、右手のパンチは左手ではじきます。
これを逆にして内側からはじくと、続けて来る反対の手のパンチに対してガードが空いてしまいます。
相手の左パンチは自分の右手、右パンチは自分の左手。まずはこの原則だけ覚えてください。
ジャブのパーリングは、手のひらで軽く受けるつもりで十分です。手のひらで受けるか、少しだけ下に払い落とすように触れます。
ストレートはジャブより力が乗っています。最初から「払う」つもりで出したほうがうまくいきます。ただし、腕を振り回さないように気をつけましょう。
サウスポーの方は、左右を逆にして考えなくて大丈夫です。「相手の左パンチは右手、右パンチは左手」という原則は、自分の構えが右でも左でも同じです。
違いが出るのは、使う手が前手か後ろ手かという点です。たとえばサウスポーがオーソドックスの選手と向き合うと、相手のジャブは自分の前手(右手)で払う形になります。
初心者がやりがちな失敗と、トレーナー目線のチェック法
指導していると、初心者のパーリングには似た失敗が多く見られます。代表的なものを挙げます。
・大きく払ってしまい、手が下がる
・内側から払ってしまう
・手だけで追いかけて、上体が反ってしまう
・顔のすぐ近くまで来てから払うので、間に合わない
・目をつぶってしまう
いちばん多いのは、大きく払ってしまうことです。払った手は下に動くので、その後にフックが来ると対処が遅れます。
練習中に「できているかどうか」を判断する目安を、私なりに2つ挙げます。
1つ目は、払ったあとに手が元の位置に戻っているかです。パーリングの上手さは、払う強さではなく「戻りの速さ」で決まります。
2つ目は、顔の位置が動いていないかです。パーリングで防げているなら、上体を大きく反らす必要はありません。体が逃げているときは、手が間に合っていない可能性があります。
鏡の前でシャドーをして、手が顔の前に戻っているかを見てみてください。パートナーに動画を撮ってもらうのもおすすめです。
キックボクシングならではの注意点
ボクシングと大きく違うのは、蹴りがあることです。パーリングで手を使うと、その分ガードに隙ができます。
パーリングは、手と顔の間に隙間ができるので、ガードの弱点が増える面があります。
ジムで見ていると、パーリングに意識が向きすぎて、蹴りへの警戒が消える人がよくいます。ミドルやハイキックへの備えが遅れやすくなるので注意してください。
パーリングは、手を戻して構えを保つところまでがセットです。
蹴りに対しては、パーリングではなく、脚を上げて受けるカットなどの別の防御を使います。カットは、相手の蹴りをブロックしてバランスを崩し、反撃の機会を作る技術です。
パンチへの防御は、距離によっても使い分けます。距離があるうちはパーリング、近くなったらブロッキングに切り替えるのがよいとされます。相手のパンチが速くて間に合わないときも、無理に払わずブロックに切り替えましょう。
もう一つ、払ったあとの反撃も大切です。払ってから素早くパンチを返すと、より効果的です。慣れてきたら、パーリングからワンツー、あるいは蹴りへとつなげてみてください。
なお、練習中に手首や肩に痛みが出たときは、無理に続けないでください。痛みが引かないようなら、専門医に相談しましょう。
パーリングが身につく練習ステップ
パーリングは、いきなり速いパンチに合わせようとしても失敗します。段階を踏んで練習しましょう。
ステップ1は、パートナーにゆっくりジャブを出してもらうことです。ゆっくり一定のリズムで打ってもらい、それを払います。手のひらを当てる感覚をつかむのが目的です。
ステップ2は、少しずつスピードを上げることです。慣れてきたら、徐々に速くしたり、テンポをずらしたりします。
ステップ3は、ストレートです。ジャブ、ストレートの順で、左右の手を使い分けます。
ステップ4は、払ってから返す練習です。たとえば、相手のジャブを払ってすぐジャブやストレートを返します。
ステップ5は、動きながらの練習です。前に出ながら、下がりながら、横に動きながらでも使えるようになると、幅が広がります。
最初はゆっくり、一定のリズムで。スピードは「手が勝手に出る」ようになってから上げましょう。
パートナーがいない日は、反応の練習をするのも一つの方法です。リアクションボールを使うと、タイミングを磨く助けになるとされています。
ただし、自宅だけでは「払ったあとに戻る」感覚は身につきにくいです。トレーナーやジムの仲間に見てもらう機会も、ぜひ作ってください。
あとがき
パーリングは、手のひらでパンチの軌道を少しそらす、シンプルな防御です。相手の左パンチは右手で、右パンチは左手で払います。動きは小さく、払ったらすぐ戻すことが大切です。
キックボクシングでは、手を使ったあとの構えの崩れが蹴りへの隙になります。「払って、戻して、返す」までを1セットで練習してください。
最初は空振りやタイミングのずれが続くかもしれません。それは誰もが通る道です。ゆっくりしたスピードから、一歩ずつ進めていきましょう。
パーリングが身につくと、対人練習がぐっと楽しくなります。焦らず、楽しみながら続けていきましょう!
最新記事 by Hiroaki Nomi (全て見る)
- ボクシンググローブ子供の選び方!何オンスが正解か超初心者向けに解説 - 2026年10月30日
- パーリングのやり方を初心者向けに解説!キックボクシングで使える防御の基本 - 2026年10月29日
- キックボクシング自宅練習の道具は何から買う?超初心者向けの選び方ガイド - 2026年10月29日






