スウェーの避け方を初心者向けに解説!パンチを見切る体の使い方と練習のコツ

文:NOMI

スウェーの避け方を初心者向けに解説!パンチを見切る体の使い方と練習のコツ

このページの総論

・スウェーは、上半身を後ろに引いてパンチの届く距離から外れる防御です

・コツは、ガードを上げ、目を切らず、おへそを後ろに引くイメージで小さく動くことです

・キックやヒザがあるので、使いすぎず「単発のパンチ」に使うのが基本です

・まずはシャドーで動きを覚え、慣れたら避けたあとの反撃までセットで練習しましょう

まえがき

こんにちは!Kick Timesキュレーターの能見です。

「スウェーで避けようとしたのに、顔にもらってしまった」「後ろに倒れてバランスを崩してしまう」。初心者の方から、こんな悩みをよく聞きます。

スウェーとは、上半身を後ろに引いてパンチをかわす防御のことです。見た目はかっこいいのですが、やってみると意外に難しい技術なんですよね。

この記事では、基本の動き、ありがちな失敗、使いどころとリスク、ひとりでできる練習法を順番に解説します。専門用語はその都度補足しますので、安心して読み進めてください。

スウェーとはどんな防御?

スウェー(sway)は英語で「揺れる」という意味です。キックボクシングでは、足でステップして下がるのではなく、上半身を後ろに反らして相手のパンチを外す動きを指します。「スウェーバック」と呼ばれることもあります。

防御には、ほかにも種類があります。

・ブロック(腕やグローブで受ける)

・パーリング(手でパンチをはたいて軌道をそらす)

・ダッキング(頭を下げて避ける)

・ウィービング(上体を左右に振って避ける)

これらに対して、スウェーは「距離を外して避ける」防御です。相手の拳が届かない位置まで、顔を少しだけ遠ざけるイメージですね。

上手く決まると、相手のパンチが空振りしてバランスが崩れやすくなります。その瞬間が反撃のチャンスになります。

一方で、重心が後ろに逃げるので、連打には弱いという面もあります。この長所と短所を知っておくことが、上達の第一歩です。

基本の動きを4ステップで覚えよう

まずは、構えた状態から順番に動きを確認しましょう。

・ステップ1:ガードを顔の高さに保ち、あごを軽く引く

・ステップ2:両膝を少しやわらかく曲げる

・ステップ3:おへそを後ろに引くように、上半身をななめ後ろに傾ける

・ステップ4:目は相手から離さず、避けたらすぐ元の構えに戻る

一番のポイントは、首だけを反らすのではなく、腰(おへそ)を後ろに引いて体ごと下がることです。

体重は、後ろ足にほんの少し移すくらいで十分です。拳が顔の前をかすめて通るくらいの小さな動きが理想です。大きく倒れると、戻るのが遅れて次のパンチをもらいやすくなります。

避けたあとは、ゴムが戻るように素早く構えに戻りましょう。「引いて、戻る」までが1セットだと考えてください。

初心者がやりがちな失敗パターン

ジムで指導していると、スウェーでつまずく原因はだいたい似ています。心当たりがないか、チェックしてみてください。

・首だけ反らして、あごが上がってしまう

・避ける動きでガードが下がる

・大きく倒れすぎて、元に戻れない

・膝が伸びきって棒立ちになる

・パンチが飛んでから動き出して、間に合わない

特に多いのが、あごが上がるパターンです。あごが上がると、当たったときのダメージが大きくなるうえ、視線も切れてしまいます。避けている間も、あごを引いて目は相手に向け続けることを意識しましょう。

また、パンチが出てから反応するのでは遅れがちです。相手の肩や腰が動く瞬間を見ると、早く反応できるようになります。ただし、これは一朝一夕では身につきません。焦らず、少しずつ目を慣らしていきましょう。

スウェーの使いどころとリスク

キックボクシングには、パンチだけでなくキックやヒザ蹴りもあります。ボクシングと同じ感覚でスウェーを使うと、危ない場面があります。

後ろに体重が乗った状態は、蹴りに対応しにくくなります。また、ロープ際やコーナーのように後ろに空間がない場所では、そもそも使えません。

そのため、初心者のうちは次のように考えるのがおすすめです。

・使うのは、ジャブやストレートなど「単発のパンチ」が中心

・連打には、スウェーを連続させず、ブロックやステップと組み合わせる

・蹴りには、ブロックや距離を取る動きを優先する

スウェーは万能の防御ではなく、数ある防御の選択肢のひとつです。ほかの防御と組み合わせてこそ、効果を発揮します。

そして、避けただけで満足しないことも大切です。避けたあとに戻る勢いを使って、パンチやキックを返す。ここまでできると、防御が攻撃につながっていきます。

ひとりでできる練習法

最初は、相手がいなくても練習できます。鏡の前で、ゆっくりした動きから始めましょう。

1つ目は、ゆっくりスウェーです。構えてから、おへそを後ろに引き、元の位置に戻す。これを、フォームを確認しながら繰り返します。ガードの高さ、あごの位置、膝の曲がりを鏡で見てください。

2つ目は、シャドーでの組み立てです。ジャブが飛んでくるのを想像して、スウェーで避け、戻りながらワンツーを打つ。避けて、戻って、返すという流れを体に覚えさせます。

3つ目は、足のリズム作りです。スウェーは上半身の動きですが、膝のやわらかさと軽い足の運びが土台になります。縄跳びで、リズム感と足腰の使い方を養うのも有効です。

慣れてきたら、トレーナーやパートナーとゆっくりしたスピードで合わせてみましょう。最初は軽いパンチ、もしくは寸止めで十分です。スピードを上げるのは、正しい形で安定して動けるようになってからにしましょう。

反る動きを繰り返すと、腰や首に負担を感じることがあります。もし痛みや違和感が出たら、無理をせず練習を中止して、整形外科などの専門医に相談してください。

あとがき

スウェーは、おへそを後ろに引き、ガードを保ち、目を切らずに小さく避ける防御です。大きく倒れたり、首だけ反らしたりしないことが大切でしたね。

キックやヒザがあるキックボクシングでは、使いどころを見極める視点も欠かせません。単発のパンチに使い、ほかの防御と組み合わせることを意識してください。

はじめは思うように避けられなくて当然です。鏡の前のゆっくりした練習から、コツコツ積み重ねていきましょう。紙一重で避けられた瞬間の気持ちよさを、ぜひ味わってください。応援しています!

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Kick Times 編集長。 プロムエタイ選手として日本とタイで試合を重ね、現在は格闘技のトレーナーをしながら業界初の格闘技コンサルタントとして活躍中。 NO KICK NO LIFEやLumpineeBoxingStadium of Japan認定レフリーとしても活躍。 女性の為のキックボクシングプログラム・Beauty Kick Projectディレクター。 特技はWEB制作で、趣味はカフェ巡り。

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