キックボクシングの試合で緊張する!初心者がやるべき対策と当日の過ごし方

文:NOMI

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キックボクシングの試合で緊張する!初心者がやるべき対策と当日の過ごし方

このページの総論

・緊張はゼロにせず「整えて使う」のが正解です

・まず自分が「固まる型」「力む型」「真っ白型」のどれかを知りましょう

・前日までの準備と、当日の待ち時間の過ごし方を決めておくと安心です

・ゴング直後の最初の30秒にやることを決めておくと、動き出しがラクになります

まえがき

こんにちは!Kick Timesキュレーターの能見です。

試合が決まったら、うれしいはずなのに夜になると不安になる。そんな方は多いと思います。「ゴングが鳴ったら体が動かなくなりそう」「頭が真っ白になったらどうしよう」と、考えるほど心臓がバクバクしますよね。

先に言っておくと、緊張するのは悪いことではありません。それだけ本気で取り組んできた証拠です。

この記事では、初めての試合に向けて、緊張とうまく付き合うための方法をまとめます。ジムでの練習を重ねて慣れる方法は、すでに別の記事で紹介しています。ここでは「前日まで」「当日の待ち時間」「ゴング直後」と、時間の流れに沿ってお話しします。

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緊張は「消すもの」ではなく「整えるもの」

緊張すると、心拍が上がって呼吸が浅くなり、手に汗をかきます。これは体が「大事な場面だぞ」と警戒モードに入っているだけです。体としては正常な反応なんですね。

ところが、「緊張してはいけない」と思うほど、緊張している自分が気になって余計にガチガチになります。これが悪循環の入り口です。

そこでおすすめしたいのが、緊張をなくそうとせず、ちょうどいい強さに整えるという考え方です。緊張がゼロだとぼんやりしてしまいますし、強すぎると体が固まります。その間に「集中できて、体も動く」ちょうどいいところがあります。

ちょうどいい状態かどうかは、次の3つで確かめられます。

・鼻からゆっくり息を吸えている

・視界の端までぼんやり見えている

・足の裏で床を踏んでいる感覚がある

この3つのどれかが怪しくなったら、「少し緊張が強いかも」というサインです。後で紹介する呼吸法で整えていきましょう。

自分の緊張タイプを知ろう

指導していると、緊張の出方は人によって違うと感じます。大きく分けると、次の3タイプです。

・固まる型:ゴングが鳴っても体が重く、足が出ない

・力む型:最初から全力で打ち込み、すぐ息が上がる

・真っ白型:何を出すか頭から飛んでしまい、手が止まる

あくまで目安です。「固まる型だけど、ときどき力む」というように、混ざる方も多いです。

固まる型の人は、ゴングの前に体を軽く動かし、呼吸を整えることが大切です。ステップやシャドーで体を温めておきましょう。体が動き出せば、気持ちも後からついてきます。

力む型の人は、最初のラウンドで「7割の力で、長く動く」と決めておくと安心です。力みは体力をムダに使うだけでなく、パンチやキックのスピードも落とします。初めての試合では、肩と首の力を抜くことを一番の約束にしましょう。

真っ白型の人は、頭で考えようとしない仕組みづくりが大切です。やることを「ジャブ」「前蹴り」「ガード」など、短い言葉に絞って決めておきます。長い作戦を覚えるより、確実に思い出せます。

自分のタイプが分かると、対策がかなり絞れます。まずは「前回のスパーリングで、どんな動きになったか」を思い出してみてください。

前日までにやっておく準備

緊張の正体のひとつは、「分からないことへの不安」です。分からないことが減れば、それだけ気持ちは落ち着きます。前日までにできる準備を整理しましょう。

・会場までの行き方と到着時間を確認する

・受付、計量、ルールミーティングなど当日の流れを把握する

・持ち物(グローブ、バンテージ、マウスピース、着替えなど)を、前日にまとめておく

・ルールを確認する(試合時間やラウンド数は大会で違うので、要項を必ず読む)

特に持ち物は、ジムでの準備が不足すると当日の焦りにつながります。マウスピースは慣れていないと息苦しくなることがあるので、練習のうちから使っておくと安心です。

次に、イメージトレーニングです。頭の中だけでなく、目を開けて体を動かしながらイメージするのがコツです。シャドーボクシングで、相手が前に出てくる場面、ガードを固める場面、反撃する場面を、順番に動いて確かめましょう。

もうひとつ大切なのが、目標の立て方です。「勝つ」だけを目標にすると、結果にばかり気持ちが向いて緊張が強まります。「最初の30秒はガードを固める」「ラウンド中に手を止めない」といった、自分で決められる行動を目標にしてみてください。

前日の夜に眠れなくても、あわてなくて大丈夫です。横になって体を休めるだけでも違います。ただし、眠れない日が何日も続く、動悸が強くて心配、といった場合は、無理をせず医療機関に相談してください。

当日の待ち時間を味方につける

会場に着いてから出番までは、意外と長いです。この待ち時間に、緊張がじわじわ高まっていく人が多いと思います。

おすすめは、「やることを決めておく」ことです。決まった動きを決まった順番で行うと、迷いが減って気持ちが安定します。これをルーティン(毎回同じ手順で行う習慣)と言います。

たとえば、こんな流れです。

・好きな曲を1曲聴く

・軽くストレッチをする

・シャドーを数ラウンド行う

・呼吸を整える

アップのタイミングは、会場によって違います。出番の何試合前から準備を始めるかは、必ずセコンドやスタッフに確認しましょう。早すぎると疲れますし、遅すぎると体が温まりません。

呼吸は、緊張を整える一番手軽な方法です。ポイントは、吸うより吐く時間を長くすることです。たとえば、鼻から4秒で吸い、6秒かけて口から吐きます。これを数回繰り返しましょう。吐く息が長いと、体がリラックスしやすくなります。

もしめまいや気分の悪さを感じたら、すぐにやめてください。無理は禁物です。

また、待ち時間にSNSや他の選手の試合ばかり見ていると、気持ちが揺れやすくなります。「他の人は強そう」と思い始めたらキリがありません。自分の準備に意識を戻しましょう。

ゴング直後の最初の30秒を決めておく

固まる人も真っ白になる人も、一番つらいのはゴング直後です。この時間を乗り切る「台本」を作っておきましょう。

おすすめは、とにかく簡単な動きにすることです。

・まずガードを上げて、相手との距離を見る

・ジャブを1発、先に当てにいく

・前蹴りで距離を作る

・息を吐きながら動く

先に1発当たると、「自分の攻撃は通じる」と体が安心します。小さな成功体験を最初に作ると、その後の動きがぐっとラクになります。当たらなくても大丈夫です。出したこと自体が、固まった体を動かすきっかけになります。

初心者向けの大会では、試合時間が短く設定されていることもあります。様子見ばかりしていると、あっという間に終わってしまいます。だからこそ、最初から手を出すと決めておくことが大切です。

途中で頭が真っ白になったら、次の順番に戻りましょう。

・ガードを上げる

・息を吐く

・ジャブを出す

セコンドの声が聞こえたら、その指示に従えばOKです。考えすぎず、シンプルに戻る場所を決めておくと迷いません。

ちなみに、練習のときに本番と同じ時間でタイマーを回しておくと、試合のリズムに慣れやすいです。

あとがき

試合の緊張は、消そうとするほど強くなります。「緊張して当たり前」と受け入れて、呼吸やルーティンで整えていきましょう。

前日までに流れと持ち物を確認し、当日は待ち時間の過ごし方を決め、ゴング直後の30秒をシンプルにしておく。これだけでも、気持ちの余裕はかなり変わります。

リングに上がる勇気を出せたこと自体が、大きな一歩です。勝敗にかかわらず、試合で得られるものは必ずあります。準備してきた自分を信じて、楽しんできてくださいね。応援しています!

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Kick Times 編集長。 プロムエタイ選手として日本とタイで試合を重ね、現在は格闘技のトレーナーをしながら業界初の格闘技コンサルタントとして活躍中。 NO KICK NO LIFEやLumpineeBoxingStadium of Japan認定レフリーとしても活躍。 女性の為のキックボクシングプログラム・Beauty Kick Projectディレクター。 特技はWEB制作で、趣味はカフェ巡り。

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