目次
このページの総論
・体幹は「力を出す場所」ではなく「ブレない軸をつくる場所」と考えると、初心者でも理解しやすい
・最初はプランクなど「姿勢を保つ種目」を、正しいフォームで短時間から
・慣れたら片足立ちやひねりの動きを足して、蹴りの動作につなげる
・長さや回数よりも、フォームと継続を優先。痛みがあるときは専門医に相談を
まえがき
こんにちは!Kick Timesキュレーターの能見です。
キックボクシングを始めてみたものの、「蹴ったあとにふらつく」「パンチを打つと上半身が流れる」「体幹が大事と言われるけれど、何をすればいいのか分からない」と悩んでいませんか?
初心者の方から、こうしたご相談はとても多いです。体幹トレーニングと聞くと、腹筋をバキバキに鍛えるイメージを持つ方もいますが、実は少し違います。
この記事では、スピードアップの話はいったん脇に置きます。「ブレない軸をつくる」という視点で、体幹の基本と自宅でできる初心者向けメニュー、続けるコツをお伝えします。
キックボクシングで体幹が必要になる理由
キックボクシングは、片足で立ちながら反対の脚を振る場面が何度もあります。ミドルキックやハイキックの場面を思い浮かべてみてください。
蹴る脚が大きく動くほど、体は反対側へ引っ張られます。そのとき胴体がグラつくと、蹴りが浅くなったり、蹴ったあとに体勢を崩したりしやすくなります。
パンチも同じです。腕を打ち出す動きに合わせて上半身がブレると、狙いがずれたり、次の動作に移るのが遅れたりします。
また、ガードを上げたまま動き続けるには、姿勢を保つ力も欠かせません。疲れてくると背中が丸まったり、腰が反ったりしてきます。これも体幹の働きと関係しています。
体幹の役割は、手足の動きを支える「土台」として、胴体をぐらつかせないことです。土台が安定すると、手足を自由に動かしやすくなります。
そもそも体幹ってどこ?初心者が知っておきたい基本
体幹とは、ざっくり言うと手足を除いた胴体まわりのことです。
・お腹まわりの筋肉(腹筋群)
・背骨に沿った背中の筋肉
・お尻や股関節まわりの筋肉
このあたりが連携して、姿勢を支えています。腹筋だけでなく、背中やお尻も含めて考えるのがポイントです。
指導していて感じるのは、初心者の方ほど「お腹を固めてガチガチにする」ことが体幹だと思い込みやすいことです。でも、固めすぎると呼吸が止まり、動きもぎこちなくなります。
そこで大切なのが呼吸です。体幹トレーニング中は息を止めず、ゆっくり吐きながら行いましょう。呼吸を止めずに姿勢を保てることが、実戦で使える体幹への第一歩です。
キックボクシングは試合でもスパーリングでも、動きながら息をし続けなければなりません。普段のトレーニングから呼吸を意識しておくと、動きの中でも体幹を使いやすくなります。
初心者向け・自宅でできる基本メニュー4種目
まずは、道具がなくてもできる4種目から始めましょう。床で行うので、ヨガマットがあると膝や肘が楽です。
1. プランク
肘とつま先で体を支え、頭からかかとまでを一直線に保ちます。お尻が上がったり、腰が落ちたりしないよう、鏡や動画で確認できると安心です。
きつければ膝をついて構いません。フォームが崩れる前にやめるのが大切です。
2. サイドプランク
横向きになり、肘と足の側面で体を支えます。脇腹まわりを使う種目で、体が左右に傾くのを防ぐ感覚を養えます。左右とも行いましょう。
3. デッドバグ
仰向けで両腕を天井へ伸ばし、膝を曲げて脚を上げます。腰を床から浮かせないようにしながら、対角の手足をゆっくり伸ばして戻します。手足を動かしても胴体が動かない練習になります。
4. バードドッグ
四つ這いから、片腕と反対側の脚をゆっくり伸ばします。腰が反らないよう、背中を平らに保つのがコツです。
どの種目も、最初は短い時間や少ない回数で十分です。きれいなフォームで終えられる量を、毎回の上限にするくらいの気持ちで取り組んでください。
キックの動きにつなげる、ひと工夫
基本の4種目に慣れてきたら、キックボクシングの動きに近づける練習を足していきましょう。
ひとつ目は、片足立ちです。蹴り脚を上げた状態で、軸足だけで立つ場面を想定します。まずは膝を軽く上げて、ふらつかずに立てるかを確認してみてください。
慣れたら、上げた脚をゆっくり前や横に動かします。軸足のまわりがグラグラしないかが見どころです。
ふたつ目は、ひねりの動きです。ミドルキックは、腰と上半身を回転させて蹴ります。私はサウスポーで左ミドルを得意としていますが、回転の動きは右でも左でも同じように大切です。
チューブや軽いボールを使って胴体をひねる練習もありますが、初心者の方は、無理に負荷をかけず、ゆっくりした動きで胴体の軸が保てるかを確認する程度で十分です。
そして実際のシャドーボクシングでも、「蹴り終わったあとに、ふらつかず元の構えに戻れるか」を意識してみましょう。トレーニングで鍛えた土台を、実際の動きで使う練習になります。
よくある失敗と、続けるためのコツ
体幹トレーニングで多いのが、腰が反ったままプランクを続けてしまうケースです。腰に負担がかかるうえ、狙っている部分に効きにくくなります。
・フォームが崩れたのに、時間を伸ばそうとして続けている
・息を止めてしまっている
・左右の片方だけ苦手なのに、そのままにしている
・毎日やろうとして、数日で挫折する
こうした失敗は、多くの方が通る道です。気づいた時点で直せば大丈夫です。
続けるコツは、ハードルを下げることです。たとえば、練習前のウォーミングアップに1〜2種目だけ入れる、というやり方でも構いません。体幹トレーニングは、たまに長くやるより、短くても続けるほうが身につきやすいと考えています。
なお、トレーニング中や後に腰や首、お腹まわりなどに痛みが出る場合は、無理に続けず、整形外科などの専門医に相談してください。持病やケガ、妊娠中などで不安がある方も、事前に医師へ確認すると安心です。
あとがき
今回は、キックボクシング初心者向けに、体幹トレーニングの考え方と基本メニューをお伝えしました。
体幹は、手足の動きを支える土台です。まずは呼吸を止めず、プランクなどで姿勢を保つ練習から始めましょう。慣れてきたら、片足立ちやひねりの動きでキックにつなげていきます。
焦らなくて大丈夫です。小さな積み重ねが、ふらつかない蹴りやブレないパンチにつながっていきます。
今日から1種目だけでも、始めてみませんか?一緒に楽しくキックボクシングを続けていきましょう!
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