ミットの持ち方!キックボクシング・ムエタイ最高峰トレーナーが教えます。

このページの総論

・練習すれば誰でもミットは持てる様になります!

・ミットを持つのにまずはしっかり構えられるように。受けるのに必要なのは動体視力。

・入射角と反射角を理解しミットを微調整するコントロール技術。インパクトの強弱も意識する。

・打ち手の目的を考えたミット指導が必要

・『明確なアドバイス』ができるようになこと。褒めること、注意することの意味を覚える。

前書き

こんにちは!

キュレーター能見です。

たまにミットの持ち方を参考にさせていただいてますというような、DMだったり、持ち方教えてくださいとおっしゃっていただいと嬉しい連絡をいただきます。

今回はリクエストにお答えして

『キックボクシングのミットの持ち方』

について解説したいと思います。

そしてこれだけは絶対に覚えておいてください。

ミットは持ちはきちんと練習すれば誰でも絶対に上達します!

まずは構え方

まずはミットを持つ構え方ですね。

最初のうちは打ち手の方に合わせ、打ち手の構えの様に、持ち手のトレーナー自身も少し膝を折り、身体の角度をつけて構えます。

これは闘う相手をイメージさせるためです。

トレーナーが棒立ちで立ち尽くしていては、試合を想定した時にリアリティが足りなすぎますし、パンチやキックの入る角度も変わってきます。

まずは基本の構えを意識してください。

そして打ち手がオーソドック(右利き)であればなるべく自身も右利きで構え、打ち手がサウスポー(左利き)であれば自身もサウスポーで構えましょう。

これは打ち手が右、持ち手が左。というような対の構えになってしまうとパンチのインパクトに誤差が生じやすい為です。

但し、打ち手が選手であり、試合の相手が反対の構えだった場合はこれに限りません。

なるべく実際に闘うことを意識してトレーナーさんは工夫が必要ですね。

「この人は試合をしないからいいの。」

それの考えは明日変わっているかもしれません。

そして試合をしなくて楽しみたい人の中にも上達したいという人は本当に沢山いらっしゃるの感じます。

大切なのはリラックスしてよく見ること

とにかく構えたらリラックスして良く見ましょう。

緊張してしまうと筋肉が固まり反応が遅れパンチに対してのインパクト(当て返し)が遅れてします。

また慣れない内はとにかく集中して良く見ましょう。

単発なら見えても瞬きしてるうちにコンビネーションだと受け損なってしまうこともあります。

 

私も駆け出しの頃はミットを持つのが正直に苦手でした。

どちらかといえばヘタクソな部類でした。

だからこそ

「あの人にミット持ってもらいたくないな。」

「あいつ下手なんだよなー。」

などと思われない様にどうしたらいいか毎日考えて練習していたのを思い出します。

1、2年した頃から

「ミット持つのうまいから持って欲しい!」

と言っていただける様になりました。そうなると楽しくなってまたどうしたらもっと喜んでいただけるかと考える様になるのです。

とにかく考えて練習していくことが大切ですね。お互いが楽しくなれるといいですね!

ミットの角度とインパクトを理解しよう

ミットではまずきちんとトレーナーが急所の位置を理解してそこにミットを出す必要があります。

そして脛やパンチのナックルの入射角を見てそれに合わせて受けるミットの角度を作らなければなりません。

角度がずれていては、拳や脛などを痛めてしまう原因になりますし、上達もし辛いです。

トレーナーももちろん的確な角度を理解して指導できる技術が必要になります。

また、インパクトといって、打ってくるパンチやキックに当て返しを行わなければなりません。

よくトレーナーさんの中で当て返しを行わなかったり引いてしまったりするトレーナーさんがいらっしゃいますが、これは良くありません。

「だいたいこの様なトレーナーさんの理論として立っている人が前に当たりにくるわけじゃないから・・・。」

という声を耳にしますが、実際の人間の頭やお腹、足などはかなり質量があり重く硬いです。

反発がなければミットはすぐに流されてしまいますし、実際の人間の質量を出すことはできません。

かと言って押し返しすぎては距離感がずれてくるので、実際に受ける位置のなるべく近くで素早く当て返しを行いましょう。

当て返しをしっかりと行うことで打ち手の打撃力が少しずつ強くなって行きます。

脛や、拳も硬くなり強い攻撃を出すことができるのです。

ただ、初心者に最初から強くインパクトしてしまっては怪我の原因になり兼ねないので、少しずつ強くする様に意識しましょう!

目的を考えたミット練習

これが大事な項目ですね。

打ち手は何をする人なのか?

何が目的なのか?をしっかり把握する必要があります。

選手ならば実際の試合を意識して、攻撃やディフェンスはもちろん、対戦相手を想定したミットを持たなければなりませんね。もちろん心拍もあげて上げければなりませんし、得意技を伸ばす、苦手を克服するなどもできなければなりません。時には心を鬼にして追い込むことも必要です。

逆に超初心者なら、ゆっくりでも正しいフォームでミットを打たせてあげることを意識することが大切です。

最初の内に悪い癖がついてしまっては直すのも大変ですし、上達から遠のいてしまいますね。丁寧なアドバイスを送りながら楽しめる様にミットを持ってあげましょう。

とにかく痩せたい!という人には怪我のない範囲で沢山動かしてあげるべきですね。

ただ間違ったフォームなどは指摘してあげることも重要です。

相手がどうなりたいのか。どうしたいのか、しっかりとコミュニケーションをとって打ち手にあったミットが持てるスキルを身につけられた良いですね!

アドバイスについてしっかり考えてみよう

あなたはミットを持つ時にきちんとアドバイスを送れていますでしょうか?

「強く!早く!」の様なアドバイスをしていませんか?

誰だって、強く早く打ちたいと考えていると思います。

そんな方達に、強く、早くと言っても無駄ですよね。

どうやったら強く、早く、上達できるのか。

ピンポイントで上達できる方法を伝えてあげてください!

私はそこがトレーナーとしての資質ではないかと考えています。

相手の立場に立てること。これはミットでなくともどの分野でもトレーナーとして一番大切ではないかと思います。

いつも自分が言った言葉がどんな言葉だったのか。

言われた立場に立って考えて見てください。

喜ばれる方程、トレーナーとしての需要と価値が高いと考えて間違えありません。

動画でも見てみましょう!

パンチのミットの持ち方動画とキックのミットの持ち方動画の基礎を動画にしてみましたのでご覧ください。

まずはパンチ

そしてキック動画です。

リクエストいただけたら色々公開してみたいと思いますので、コメントやメッセージ、お待ちしております。

打ち手の意思で打つフリーミット

基本的にミットは持ち手の指示で出されたパンチやキックを打っていくのが一般的ですよね。

初心者から中級者まではそれで勿論OKです!フォーム重視・ガードの意識・打撃力の向上・苦手克服など沢山のメリットがあります。

本当に上達して来たらフリーミットも取り入れてみましょう。

フリーミットは打ち手の意思で出したい技を打ったものをトレーナーが合わせて受けるというミットです。

想像してわかるかもしれませんが、受け手の技術も相当高くないとできませんし、打ち手も正確に狙ったところを綺麗なフォームで打つ技術が要求されます。そして何よりも大切なのは普段からしっかりと指導をしている、持ち手と打ち手の信頼関係が必要となってきます。

本当に難しいので、最初はパンチだけで受けてみたり、真っ直ぐのジャブとストレート、左右のミドルからの4つくらいから始めると受けられるようになるのではないでしょうか。

とにかくトレーナーがその打ち手のフォームを普段から見慣れているのが受けるコツとして重要になります。

これができるようになるとメリットとして、打ち手の意思で打てるので長所を更に伸ばしたり、打ち手自身のリズムで打つことによってよりリアル実戦に近いミット打ちができます。トレーナーさんも慣れてくれば、実戦同様にパンチやキックを出してあげると更に実戦に近い指導になりますよね。

デメリットとしては不意に飛んでくるパンチやキックを受け損なったりすることもあるし、打ち手も強打がしず楽なること。

なので通常のトレーナー主導のリードと併せて行うと良いかもしれませんね!

実際に私もやってみたので参考にしていただければ光栄です。

 

パンチのみのフリーミット

キック有りのフリーミット

あとがき

長文でしたが、ここまでご覧くださってありがとうございました。

ただただ生徒さまを消化する様にミットを持っているのと、喜んでほしいという気持ちで接するのでは技術の成長に天と地ほどの差があると思います。

生徒様が望む形にどの様な要望でも応えられる。

そんなトレーナーでいっぱいになれば格闘技業界の未来もとっても明るいのではないでしょうか。

私はこんなに喜んでもらえて素敵なお仕事はないと思っています!

是非一緒にトレーナー側として格闘技業界も盛り上げていきましょう!

 

今回もありがとうございました。


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プロムエタイ選手として日本とタイで試合を重ね、現在は格闘技のトレーナーをしながら業界初の格闘技コンサルタントとして活躍中。 NO KICK NO LIFEやLumpineeBoxingStadium of Japan認定レフリーとしても活躍。 女性の為のキックボクシングプログラム・Beauty Kick Projectディレクター。 特技はWEB制作で、趣味はカフェ巡り。

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